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ヨハネ 16:1-11

2 人々はあなたがたを会堂から追い出すであろう。更にあなたがたを殺す者がみな、それによって自分たちは神に仕えているのだと思う時が来るであろう。3 彼らがそのようなことをするのは、父をもわたしをも知らないからである。

クリスチャンであれば、キリストを告白し、キリストに従うことを促し、キリストが語ったことばを読んで思い起こす。しかし、人々が聖書を読んでキリストに従うようになれば、トップダウンでコントロールが難しくなる。リーダーの思い通りに人々が動かない場合があるかもしれない。組織のルールやしきたりに変更を余儀なくされるかも知れない。しかし、これはキリストに従うことや聖書を読むことが悪いのではなく、人間の作った組織が完璧でないから常にキリストが示す形に修正していく必要があるということ。残念ながらキリストに従えない人たちは、従おうとしている人たちを追い出すことが、組織を守ることだと勘違いしてしまう。イエスは言った、「彼らがそのようなことをするのは、父をもわたしをも知らないからである。」

1 わたしがこれらのことを語ったのは、あなたがたがつまずくことのないためである。

キリストは、弟子たちが信頼していた祭司たちに追い出されることをわかっていた。信頼していた人たちに裏切られるのはとても心苦しいこと。特に神に仕えているはずの祭司たちに迫害されるのは、神を疑うきっかけになりかねない。実際、今日において教会のリーダーに迫害され、うつ病を発症して神を疑ってしまった人は少なくない。迫害され、神を疑いつまずきそうになったときのために、キリストはこれらのことを語って下さった。キリストはリーダーたちの間違いを指摘し、ご自身に従うように促した。キリストに従うことが父なる神に従うこと。キリストを知ることが父なる神を知る唯一の方法であるから。

7 しかし、わたしはほんとうのことをあなたがたに言うが、わたしが去って行くことは、あなたがたの益になるのだ。わたしが去って行かなければ、あなたがたのところに助け主はこないであろう。もし行けば、それをあなたがたにつかわそう。8 それがきたら、罪と義とさばきとについて、世の人の目を開くであろう。9 罪についてと言ったのは、彼らがわたしを信じないからである。10 義についてと言ったのは、わたしが父のみもとに行き、あなたがたは、もはやわたしを見なくなるからである。11 さばきについてと言ったのは、この世の君がさばかれるからである。

そしてキリストは「助け主」である聖霊を与えて下さっている。聖霊は罪と義とさばきについて、人々が理解できるようにして下さる。

1) 罪。自分の罪と神の赦しを得る必要性を理解させて下さる。また、キリストを信じない、弟子たちを迫害している祭司たちの罪も見えるようにして下さる。彼らはイエスに従わない罪を犯し、罪を犯していることを理解できていなかった。

2) 義。父なる神は義なる神である。どんな理不尽な扱いを受けても、神は必ずそれを正して下さる。神に仕えていると思い込んでいる人たちは、自分たちの伝統を守るために自分たちの義に執着し、それを自分勝手に執行する。神の義を忘れ、キリストが唯一の執行者であることを忘れている。

3) さばき。そんな彼らに裁きは下る。彼らを惑わす「この世の君」である悪魔に対してまず裁きが下る。そしてキリストに従わない者も悪魔とともに裁かれる。キリストに従わないなら悪魔に従っていることになるから。

しかし、罪を気付かされ、キリストに立ち返り、キリストに従う道を選ぶのであれば、誰でも赦される。たとえキリスト者を迫害し、会堂から追い出した祭司たちや組織のリーダーたちであっても。それだけイエス・キリストの十字架は力強い。